整えるタイミングは、1日の中にある― 夜・朝・ヨガ前に、香りと呼吸を使う理由 ―

「香りや呼吸が、神経や脳にいいのはわかったけれど、
結局、いつ使えばいいんでしょう?」
レッスンや日常の会話の中で、
こんな質問をよくいただきます。
答えは、意外とシンプルなんです。
整えるタイミングは、新しく作るものではなく、
もうすでに、1日の中にあるんですよね。
今日は「夜」「朝」「ヨガ前」という、
誰の生活にもある3つの場面で、
香りと呼吸がどんな役割をしてくれるのかを、
少し具体的にお話ししてみます。
夜|「今日は終わりだよ」と神経に伝える時間

夜、体は止まっていても、
頭の中は意外と忙しいものです。
今日あったことを振り返ったり、
明日の予定を考えたり。
前頭前野(考える脳)は、
最後まで仕事を続けようとします。
この時間に大切なのは、
頑張ってリラックスしようとすることではなく、
「今日はもう終わりだよ」という合図を送ること。
ここで役立つのが、やさしい香りです。
たとえば、
ラベンダー。

主成分のリナロールや酢酸リナリルは、
副交感神経を優位にし、
緊張した神経をゆるめる働きがあります。
オレンジのような柑橘も、
リモネンという成分が
不安感を和らげ、気持ちを緩めてくれます。

ハーブ系が好きな方は、
マジョラムやクラリセージもいいですね。
筋肉の緊張や、考えすぎている頭を
そっと静めてくれます。
香りを感じながら、
吐く息をほんの少し長めにするだけで大丈夫。
深呼吸しようとしなくていいんです。
香りをトリガーに、
呼吸が自然に変わるのを待つ。
それだけで、
神経は「あ、休んでいい時間なんだ」と
思い出してくれますよ。
朝|急がせすぎない、やさしい立ち上がり

朝は、交感神経が一気に立ち上がりやすい時間帯です。
目覚まし、光、音、情報。
起きた瞬間から、
脳はフル稼働しがちなんですよね。
ここでおすすめなのが、
軽やかで前向きな香り。
オレンジやレモンは、
リモネンの働きで
気分を明るくしつつ、
神経を過剰に興奮させません。

ペパーミントは、
メントールによって
頭をすっきりさせ、
ぼんやりした意識を
やさしく目覚めさせてくれます。

朝は、整えようとしすぎなくて大丈夫。
香りを一瞬感じて、
吸う息に少しだけ意識を向ける。
「よし、頑張ろう」ではなく、
「今日が始まるなあ」くらいがちょうどいいんです。
ヨガ前|整えようとしない、という準備

ヨガの前、
「ちゃんと集中しなきゃ」
「いいポーズを取らなきゃ」
と思ってしまうこと、ありませんか?
でも実は、
体や神経が緊張したままだと、
どんなに正しい動きも、
深くは入っていきません。
ヨガ前の香りは、
パフォーマンスを上げるためではなく、
自分に戻るための合図。
おすすめは、
「これを嗅ぐと落ち着く」と感じる香り。
迷ったら、
フランキンセンスのような樹脂系も良いですね。

主成分のα-ピネンやリモネンは、
呼吸を深め、
意識を内側に向けやすくしてくれます。
ただ香りを感じて、
今の自分の呼吸や体の状態に気づく。
それだけで、
ヨガはもう始まっているんですよ。
香りは「合図(トリガー)」になる
香りは、
何かを“起こす”ためのものではなく、
神経に合図を送るためのものとして使えます。
夜は「終わりの合図」。
朝は「始まりの合図」。
ヨガ前は「戻る合図」。
同じ香りを、
同じタイミングで使っていると、
脳と神経はだんだん学習していきます。
「この香り=この状態」。
これを、
心理学ではアンカーやトリガーと呼びます。
この仕組みについては、
次回もう少し詳しくお話ししますね。
さいごに

整う力は、
もともと私たちの中にあります。
香りや呼吸は、
それを思い出すためのきっかけ。
焚き火がなくても、
森に行けなくても、
日常の中でできることは、
意外とたくさんあります。
今日の夜、
明日の朝、
次のヨガの前。
「そういえば」と思い出したら、
ほんの一瞬、香りを感じてみてくださいね。
それで十分、なんです。
次回は、
香りを“合図”にする仕組み
― アンカーとトリガーを、やさしく整えに使う話 ―
もしよければ、
次も一緒に深めていきましょう🌿
最後までお読みいただきありがとうございます。
ハッピースマイルヨガ大宮 富澤理絵
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