ヨガティーチャーって、何を食べているの?みんなベジタリアンなの?
ってよく聞かれます。
わたしも、ヨガ始めたころ、そう思っていました。
わたしがヨガを始めたのは10数年前ですが、そのころは
「ヨギー(ヨガをする人)って言ったら、ベジタリアンでしょ。え!あなたお肉食べるの??」
みたいなかんじの方が多かったような気がします。実際にお会いする先生数人にお話しを伺うと、ベジの強弱はあれど皆さんベジタリアン寄りでした。
【YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH(ヨーガ チッタ ブリッティ ニローダハ)「ヨガとは、心の作用を止滅することである。」】
ヨガとは、心の波風を沈めて穏やかな状態を保つことが目的とされていますが、動物性の食べ物は「動」のエネルギーなので、それを体に取り込むことはヨガの目的である心の「静」を保つことを難しくする、だからわたしは食べません。とある先生はおっしゃっていました。
ふむふむ、なるほど、と当時のわたしはあまりもともと胃が丈夫でなく、お肉が好きでなかったこともあり、お肉を避けていた時代がありました。
ただ、「よし!今日からベジタリアンになろう」と意気込んだものの、調べれば調べるほど、ベジタリアンと一言で言っても種類は多いし、決め事も多いし、動物性のものを取らない分植物性で補わなければならない栄養素のことも考えなくてはいけないし、更にオーガニックだ、減農薬だ、マクロビだ、と次第に
「いったいわたしは何をどのようにして食べればいいの~~??」状態になっていきました。
要するにその頃わたしは、「体が欲してそれを食べるようになった」のではなく、頭でっかちに「これが良いというからこれを食べよう」という選び方で、情報や他人の意見に翻弄されていたのだと思います。
そして、ヨガやアーユルヴェーダを学んでいくうちに、食事に対してたったひとつの事を意識すればいいんだと思うようになりました。
「サットヴァ」なものを食べよう
「サットヴァ」とは、「純質・純粋性」という意味です。
アーユルヴェーダでは、食事以外にもすべての状態において3つの性質(グナ)があるとされています。
・サットヴァ 「純質・純粋性」 調和のとれた/純粋な/クリアな/ピュアな状態
・ラジャス 「激質・動性」情熱的な/アクティブな/刺激的な/怒りや興奮に満ちている状態
・タマス 「鈍質・停滞性」不活発な/怠惰な/粘性な/執着心が強い/眠気が強い/どんよりとした状態
目指すところは、「サットヴァ」です。
新鮮で、今の自分に必要な栄養が含まれていて、気持ちを込めて作られていて、食べると元気がでて、体にやさしくて、おいしい食べ物、それが「サットヴァ」な食べ物です。
アーユルヴェーダでは、どの食物がどの状態で食べられると「サットヴァ」である、「タマス」である、と結構細かく食品が決められています。
例えば、「ヨーグルト」は作り立てのものはサットヴァで、大量生産で時間の経ったものは「タマス」になります。
アーユルヴェーダはインドで発展した医学なので、インドの気候でインドで育つものが中心に語られています。
インドの食生活をそのまま日本で再現しても、それがそのまま良いということにはなりませんよね。
そこで一番大切なのが
地場の旬のものをいただくべし
やはり、これに行きつき、これに限る、ということですね。
まずサットヴァであるには、第一に新鮮でなければならないのだから、遠い異国のスーパーフードよりも、日本で採れるその季節のものがいいですよね。
基本、日本に住む日本人は日本食が一番なんでしょうね。
ここで一つ疑問が起こったのですが、
日本食って、常備菜とか保存食とか作り置きのおいしいものも多いじゃないですか。
それって、新鮮じゃないから「サットヴァ」じゃないの?
先生に聞きました。
わたし「きんぴらごぼうとか、ひじきの煮物とか、作ってからだんだん味が染みて、何日もかけてちょっとづつ頂くのがおいしいような食べ物も作り立てにこだわるべきですか?」
先生「味の染みてきた煮物って、その時が食べごろじゃない?何日も経って食べるときの気持ちが「残り物」になってしまったら「サットヴァ」じゃないかもしれないけど、その時「ああ、最後の一番おいしいとき!」と思えるならそれは「サットヴァ」よ。」
先生がこれは「サットヴァ」か「サットヴァでない」か、見分ける大きなポイントとして、
それを食べたのを想像したときに、キラキラ輝いて見えて、お腹の中でもキラキラ輝いていて、幸せになるのを想像できるなら、それは「サットヴァ」な食べ物。
と明確な判断基準を頂きました。
要は気持ちってこと??とも言えますが、その「気持ち」=「感覚」を研ぎ澄ましていくのもヨガでは大切なこと。
キラキラで幸せかを考えて食べるものをチョイスしていると、自然と、本当に自然と、なるべく無農薬か減農薬のにしよう、とか、添加物の入った出来合いのものより簡単でも質素でもいいから手づくりのものにしよう、とか体に良いものを選択するようになるんですね。
もちろん、たまにはラジャスなものやタマスなものが食べたくなりますし、実際食べることもあります。
ヨガティーチャー界隈では、居酒屋などでの飲み会のことを「タマス会」といって、たまに楽しんだりもしています。
でもベースの食事はやっぱり「サットヴァ」意識でいきたいですよね。
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